収益・費用2


2017/9/12

販売費及び一般管理費まではこちらご覧ください。

《営業外収益》

営業外収益の「営業外」とは本業以外ということです。本業とは仕入れ(製造業の場合は作って)て売る(そのための事務作業を含む)ことです。資金調達と資産運用は本業ではありません。

受取利息
預金、公社債、貸付金などの利息がこれです
受取配当金
株式、出資金などの配当がこれです
仕入割引
仕入代金を早期に支払ったことによる対価ですが、実務上、仕入値引きとの区分が困難な場合があります。
雑収入
金融関連収益(受取利息・配当金)以外の営業外収益をいいます。
(例)受取家賃、保険金の受取など(特別に勘定科目を設けることもあります)

《営業外費用》

ここでの「営業外」とは営業外収益と同じ意味です。

支払利息
借入金の利息です。
割引料
手形を割引いたときの割引料です。
売上割引
売上代金を早期に支払ってもらったことの対価ですが、実務上、売上値引きとの区分が困難な場合があります。
雑損失
金融関連費用(支払利息・割引料)以外の営業外費用をいいます。
(例)盗難損失、損害賠償金など(特別に勘定科目を設けることもあります)

《特別利益》

固定資産売却益
固定資産の売却による利益です。特に土地や建物を売却した際はこの勘定科目が多額に生じます。
前期損益修正益
前期の決算数値に誤りがあり利益が増加する場合、この勘定科目を用います。
(例)売上の計上漏れがあった。減価償却が過大であった。

《特別損失》

固定資産売却損
固定資産の売却による損失です。特に土地や建物を売却した際はこの勘定科目が多額に生じます。
前期損益修正損
前期の決算数値に誤りがあり利益が減少する場合、この勘定科目を用います。
(例)仕入の計上漏れがあった。減価償却が過少であった。

《法人税等》
法人税、住民税、事業税は利益に対して課税されますので、当期利益の下に法人税等として表示します。


≪製造原価報告書関連の勘定科目(工場の費用で製造業のみ)≫

製造原価を計算するには、会社全体で生じた費用の中から製造に要した製造費用を抽出しなければなりません。製造活動をしている会社いわゆるメーカーは、会社の中を大まかに「製造部門(工場)」「営業部門(営業所)」「事務・管理部門(本社)」に分けることができます。製造費用とは製造部門で生じる費用のことです。

製造原価は製造費用のうち完成した部分です。完成していない部分は仕掛品として翌事業年度に繰り越します。製造原価のうち販売されていない部分は製品として翌事業年度に繰り越します。

製造費用−年度末の仕掛品=製造原価
製造原価−年度末の製品=売上原価

ということです。前年度末(当年度初め)の仕掛品と製品を考慮すれば次のとおりです。

年度初めの仕掛品+製造費用−年度末の仕掛品=製造原価
年度初めの製品+製造原価−年度末の製品=売上原価

製造原価の勘定科目は次のとおりです。「営業部門(営業所)」「事務・管理部門(本社)」と同じ物やサービスは勘定科目の名称も同じです。製造費用は、「材料費」「労務費」「製造経費」に区分して配列します。

《材料費》
商品の売上原価と考え方は同じです。ただし、完成品を外部から仕入れる商品と違って社内で加工され(形状や性質を変えて)販売される点が異なります。
期首材料棚卸高、材料仕入高、仕入値引、仕入戻し、期末材料棚卸高

《労務費》
「営業部門(営業所)」「事務・管理部門(本社)」と名称・内容は同じですが、「製造部門(工場)」で発生する人件費です。
役員報酬、給料手当、賞与、雑給、退職金、法定福利費、福利厚生費

《製造経費》
(1)工場独自の経費
外注加工費
加工作業を外部業者(雇用関係のない者)に委託した場合の費用をいいます。厳密には加工賃だけですが、材料、消耗品代を含めて請求してくる場合があり、実務上は材料仕入との区分が困難な場合があります。
動力費
工場では機械用の電力、燃料、水道料が特別に発生することがありますので、通常の水道光熱費と区分する場合があります。
(2)「営業部門(営業所)」「事務・管理部門(本社)」と名称・内容は同じですが、工場で発生する経費
交際費、会議費、旅費交通費、通信費、消耗品費、事務用品費、修繕費、水道光熱費、新聞図書費、諸会費、支払手数料、車両費、リース料、保険料、寄付金、研究開発費、減価償却費、地代家賃、賃借料、租税公課、雑費

《仕掛品》
期首仕掛品
前期から繰越されてきた仕掛品です。計算上は、ひとまず当期の費用とします。
期首半製品
前期から繰越されてきた半製品です。計算上は、ひとまず当期の費用とします。
期末仕掛品
期末に製造途上にあるので、翌期へ繰越します。
期末半製品
期末に製造途上にあるので、翌期へ繰越します。

製造費用を把握するのが難しい場合もあります。「製造部門(工場)」「営業部門(営業所)」「事務・管理部門(本社)」という部門の区別が明確でないことや、複数の部門に共通して費用が生じることがあるからです。

同一の建物の中に全部門があり、それぞれの配置が曖昧な場合は特定の費用、例えば水道光熱費や建物の減価償却費の配分が容易ではありません。全部門の建物が別れていても、会社全体の業務をする者の人件費(役員や管理部門の特定人員)の各部門への配分は簡単ではありません。

このような事情から、事務能力の低い中小零細企業では製造費用・製造原価の把握は正確にされていないのが実情です。