不動産所得の勘定科目


2020/1/8

このサイトの説明は会社を前提としておりますので、このページで個人(所得税)の不動産所得の勘定科目について説明しておきます。同じく個人の事業所得(個人事業者)の勘定科目はこちらをご覧ください。

==============================

不動産所得の計算は次のようにします。

収入(賃貸料、礼金など)−必要経費(減価償却、固定資産税など)=不動産所得

会社との違いは経営者取り分を費用(必要経費)として差し引けないということです。このことが勘定科目の違いに表れますが、この点については「個人事業者の勘定科目」をご覧ください。

不動産所得の場合も税務申告(所得税の確定申告)に際して決算書を提出しなければなりませんが、その様式は税務署が提供している青色申告決算書(青色申告を選択している場合)あるいは収支内訳書(白色申告の場合)という所定のものを用いなければなりません。

≪不動産所得の収入に関する勘定科目≫

賃貸料

地代と家賃のことです。

礼金、権利金、更新料

賃貸料以外に受け取る契約終了後も返金不要な賃貸の対価です。

≪不動産所得の必要経費に関する勘定科目≫

租税公課

賃貸物件(土地建物)に課税される固定資産税と都市計画税、賃貸による儲けに課税される事業税、賃貸物件を取得したときに課税される不動産取得税と登録免許税です。なお、所得税と住民税は必要経費にはなりません。

損害保険料

建物に対する火災保険や地震保険の保険料です。なお、保険料を前払いしている場合には、そのうちの当年度分しか必要経費になりません。ただし、1年分の前払いを毎年しているならば前払計上は不要です。

修繕費

賃貸物件の維持管理や破損時の原状回復に要する費用です。

減価償却費

建物についてはその購入価額(取得価額)を、複数の年度にわたって毎年一定の金額を減価償却費として必要経費にします。

借入金利子

賃貸物件取得のための借入金の利子です(賃貸前の利子は、建物に対応する部分については建物の取得価額に含めて減価償却をします)。なお、不動産所得が赤字の場合には他の所得と損益通算するにあたって、利子の内、土地の購入に要した部分は除かれます。

地代家賃

借りた物件を賃貸している場合に生じます。例えば、土地を借りて(借地)その上に自身の建物を建築し、それを賃貸している場合です。

給料賃金

不動産賃貸業務(入居者の募集、賃貸借契約の締結、地代家賃の請求と集金、賃貸物件の維持管理など)に関して従業員を雇用し給料を支払っている場合に生じます。

その他の経費

上記の一般的な必要経費以外に生じるものです。入居者の募集広告費用、仲介業者へ支払う仲介手数料、専門業者に物件の管理を任せている場合の費用などです。

専従者給与

青色申告者で、不動産の貸付が事業的規模で行われている場合に限り、税務署に事前に届ければ、生計を一にする親族(15歳以上)で専らその青色申告者の経営する事業に従事する人に対して支払う給与は、適正な金額であれば必要経費になります。

【収支内訳書(白色申告)独自の勘定科目】

○貸倒金
入居者が破産などにより家賃を支払えない場合に、すでに収入に計上している家賃相当額をこの勘定科目で必要経費にすることにより減額します。

○雑費
青色申告決算書の「その他の経費」に相当します。

○専従者控除
白色申告の場合、生計を一にする親族に対する給与は、専従者控除として配偶者は86万円、配偶者以外には50万円までしか控除されません。