融資の申し込み1/2

 

 作成者 公認会計士 築山 哲

当初公開2002年6月24日、更新2003年10月24日 

 

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裏技を教えろ!!

 

 

株式市場を中心とした直接金融の必要性が叫ばれていますが、まだまだ中小零細企業には敷居が高く間接金融(金融機関からの融資)に頼っているのが実情です。近年の金融機関の貸し渋りは周知のとおりで、それが中小零細企業の業績悪化(というよりも事業存続の可能性低下)により一層の拍車をかけています。

 

「一秒でも早く資金が欲しい」が、中小零細企業経営者の本音でしょう。しかし、資金を手に入れるには一定の「要件」と「手順」が必要となります。

 

なお、自社が融資を受けるための「要件」を満たしていない場合には、早急な「善後策の検討」が必要です。

 

 

≪必要な書類≫

 

1 過去3期間の決算書と税務申告書

 

決算書とは貸借対照表、損益計算書、勘定科目明細書で、税務申告書とは法人税、地方税(都道府県民税と市町村民税)、消費税の申告書です。(注)

いずれも、会計事務所や経理担当者が年度ごとに保管しているでしょうから、それをそのまま「複写して提出」あるいは「原本を提示」すれば済みます。

 

(注)金融機関によっては「申告書の原本?」(申告書の原本は税務署に提出して、納税者の手元にはないはずですが?)の提出を求めてきます。「申告書の原本」とは、申告書の表紙に「税務署の受付印」を押印したもののことです(これのコピーは不可)。税務署に申告書を提出する際、「提出用」と「控用」の2部を持参すれば、「控用」に受付印を押印してくれます。これが「申告書の原本」です。税務署の受付印は、税務署が申告書を受け取ったという意味にしか過ぎません(納税者にとっては、申告書を提出したことを税務署に対抗するための要件です。)。つまり、税務署の受付印は、宅配便の伝票への荷受人の押印と同じなのです。その程度の意味しかない「受付印」に、どうして金融機関が固執するのか不思議です。

税務署は、「申告書の原本」の再発行はしてくれませんので、大切に保管しておいてください。また、金融機関によっては、黙っていたら、提出した「申告書の原本」を返却してくれないことがありますので、必ず返却を受けてください。 そうでないと、次回以降の融資の申し込みのときに困ります。

 

《個人事業者の場合》

 個人事業者の場合には、青色申告決算書(青色申告の場合)あるいは収支内訳書(白色申告の場合)、所得税・消費税申告書となります。

 

2 月次試算表

 

決算日から一定期間が経過している場合には、上記1の決算書に加えて月次試算表の提出を求められることが通常です。おおむね、決算書の賞味期限(?)は決算日から半年以内です(たとえば、3月末決算の場合は9月末まで)。つまり、決算日から半年が経過すると随分と状況が変化してきますので、金融機関は直近の月次試算表を要求してきます(融資申込みの月の前月あるいは前々月分を要求してきます)。

月次試算表は、月単位(その月まで)の決算書にほかなりません。タイムリーな作成が必要で、遅くとも、翌月の10日までには、当月分の試算表が作成できている必要があります。

 

3 次の帳簿類

 

決算書はスケッチ感覚でも作成することができます。もっとも、そのような方法は法的(商法、税法など)には許されませんが、現実にはそうしている会社があります。そこで、金融機関は決算書の信頼性を確かめるために、次の帳簿類の提示を求めてきます。

 

(1)金銭(現金)出納帳

企業の資金の動きと管理体制の良否が最も端的に現れる帳簿です。そんなことから、これが不整備あるいは不正確である場合には、融資の手続きは相当難航します。(金銭出納帳が不備な会社は、何か外部に隠したい入出金があると推測するのが、決算書の分析をするにあたっての鉄則です。)

 

(2)銀行帳(預金出納帳)

ほとんどの企業が資金を銀行に預けています。銀行帳の機能は金銭出納帳と同じです。

 

(3)売上帳(売掛帳、得意先台帳)

得意先の状況、特に販売量や回収状況を把握するには欠かすことのできない帳簿です。

 

(4)仕入帳(買掛帳、仕入先台帳)

仕入先の状況、特に購買量や支払状況を把握するには欠かすことのできない帳簿です。

 

(5)総勘定元帳

決算書の全勘定科目の増減内容と、結果としての残高を把握するために必要です。

 

(6)受取手形記入帳

売上代金の回収が手形によっている場合、そのボリューム、サイト、決済状況(期日決済だけでなく裏書きや割引きの状況)を把握するために必要です。

 

(7)支払手形記入帳

仕入代金の支払が手形によっている場合、そのボリューム、サイト、決済状況を把握するために必要です。

 

(8)固定資産台帳

設備を多く保有する会社の場合には、各設備の状況(生産能力、更新の要否など)を把握するために必要です。

 

(9)預金通帳

上記(1)から(8)は、会社が作成する「内部資料」です。場合によっては偽造することができます。そこで、客観的な外部資料としての預金通帳の提示を求めてきます。

 

いかなる場合においても、以上の帳簿すべての提示を要求されるわけではありません。しかし、会社の状況について説得のある説明をするにはこれらを根拠としなければなりません。

 

4 その他

 

(1)(会社の)納税証明書

利益の結果として納税義務が発生します。各役所(税務署など)が発行してくれる公的な納税証明で、税額の発生と納税の事実を確認すれば、利益が真実であることも確かめることもできます。

 

(2)(会社の)各種税金の納付書控

上記の納税証明書に替えて、納付書控の提示で済まされることもあります。納付書の控には、金融機関などの受領印が押印されており、それなりの証拠力があるからです。

 

(3)(代表者や保証人の)源泉徴収票

通常、代表者は保証人とならなければなりません。保証人には一定の収入が必要であり、それを示すのが年末調整終了後に会社が作成する源泉徴収票です。しかし、これは会社の内部資料にしかすぎません(都合のよいように書けます)。そこで、源泉徴収票ではなく、保証人の住所地の市町村役所が発行する所得証明の提出を要求されることが通常です。(市町村が発行する所得証明は、住民税の計算根拠として会社が作成・提出した源泉徴収票に基づいています。)

  個人事業者の場合には源泉徴収票はありませんので、事業所得の納税証明を入手することになります。

 

(4)事務所や工場の賃貸借契約書と家賃支払の領収書

会社が活動していること、独立した企業体であることを確認するための重要な証拠となります(活動していない、あるいは他社に従属する企業には融資できないからです)。賃貸借契約書がない場合は早急に作成してください。また、家賃の支払いを銀行振り込みによっている場合は、振込金受領証が領収書の替わりになることはいうまでもありません。

いわゆるペーパーカンパニーは本拠がなく、金融機関は事務所や工場の賃貸借契約書に大変こだわります。金融機関によっては、会社の所在地を視察しに来ることもあります。また、複数社が同一フロアーに同居している場合には、真の賃借人が誰であるかを厳重にチェックされます。

 

(5)借入金の返済予定表

すでに借入がある場合には、金融機関が発行した返済予定表を提示しなければなりません。借入金の返済が企業経営に与える影響は重大であるからです。

 

(6)商業登記簿謄本

会社の法的存在を確かめるために必要となります。なお、本店や役員の変更登記を怠っているケースが目立ちますので注意が必要です。(役員の中に、過去に金融トラブルを起こしたことのある人がいる場合には、できる限り役員を辞任してもらっておく必要があります。)

  融資によっては、定款記載の会社の目的(登記簿上の会社の目的と同一)が重大な要件となることがあります。特定の業種に限定した、あるいは特定の業種を対象外とした融資もあるからです。要件を満たさない場合には、至急、定款変更し登記する必要があります。(ただし、実際行っている目的を削除する、行っていない目的を加えることは感心できません。)

 

(7)免許証(許可証)

一定の許認可などが必要な業種の場合には、免許証や許可証の提示を要求される場合もあります。

 

(8)不動産の登記簿謄本

担保提供物件、会社および保証人の資産の状況(所有権者だけでなく抵当権者など)を確認するために必要です。

 

(9)資金繰表

「勘定あって銭足らず」といわれるように、決算書が黒字であっても倒産する企業はあります。そこで、金融機関は、資金(現金と預金)という客観的な(数字の操作が不能な)観点から会社を分析する必要があります。

資金繰表に所定の様式はありません。月ごとに、「売上代金入金(現金入金、受取手形決済)−仕入代金支払い(現金支払い、支払手形決済)−諸経費支払+新規借入−借入金返済=月初めの資金−月末の資金」のプロセスが判明する実質的なものでよいと思います。(金融機関は、決算書などから資金繰りの状況を容易に把握することができますので、あえて資金繰表の提出を要求しないようです。)

一般的に、資金繰表の提出を要求されるのは、決算書の信頼性が乏しい、あるいは相当業績が悪化している場合のようです。そのような場合、金融機関は、「これを作成してください」と金融機関所定の様式を手渡します。資金繰りは、「月初めの資金−月末の資金」にすぎません(金融機関は容易に知ることができます)。つまり、金融機関は、「本当のことを教えてください(もう、本当のことは分かっています。近いうちに、引かせていただきます)」を、遠まわしに表現しているにすぎないようです。

 

(10)経営計画書

返済能力や融資資金の使途に関連させて、経営計画の説明を要求されることがあります。なお、あらたまった経営計画書ではなく、融資資金で購入する設備の見積書やパンフレットで済ます場合もあります。経営計画書の提出が要求されるのは、融資金額が多額な場合と、相当業績が悪化している場合(リストラが必要な場合)に限られるようです。(金融機関は、不透明な将来の経営計画よりも、過去の返済実績、担保、保証人を重視します。というよりも、過去の実績が将来につながると考えるようです。)

経営計画の策定に当たって、経営者としては「バラ色の将来」を描くでしょうが、あくまでも、将来は現在の延長線上に位置付けなければなりません。まったくの異業種への参入、設備や人員の大幅な増減は、説得力のある論拠に基づく必要があります。

企業が経営計画書を作成することや、金融機関がそれを要求することは、現在のところ一般的ではありません。しかし、姑息な決算対策を続けるよりは、客観的で明瞭な経営計画書を自主的に作成して金融機関を説得するほうが、よほど融資を受けられる可能性があります。

 

《記帳・決算・申告をしていない場合》

審査してもらえないでしょう。至急、決算申告を行う必要があります。しかし、あせりは禁物です。急いで作成した帳簿や決算書は、間違いが多くつじつまが合わないことが多いからです。

 

《金融機関が審査書類を保存する期間》

かなり以前の審査書類(会社が提出した決算書、金融機関が独自に分析した結果資料など)も残しているようです。過去の審査書類からして会社が激変(大幅な業績の変動、業種・業態の変化など)していれば、金融機関は慎重に対処するようです。今さえよければ」ではなく、過去の経緯と今後のことを考えて融資の審査に臨む必要があります。

 

 

≪決算説明≫

 

多くの中小零細企業経営者は会計を不得手としており(あるいは軽視しており)、金融機関に対する決算説明を敬遠(軽視)しがちです。しかし、金融機関は、中小零細企業の場合には質問の相手先として経営者を指名してくることが通常で、ここでの対応が命運を左右することさえあります。なお、経理担当者や公認会計士(税理士)に対応を任せた場合でも、これらの者が経営者しか知り得ない会社の事情をうまく説明できず、相手に悪印象を与えてしまうことがあります

 

1 決算説明は会計能力の試験ではないことを認識する

 

経営者によっては、自身の会計知識のなさを恥じる、付け焼刃の会計知識をひけらかす(見栄を張る)、会計理論や制度を否定する(質問する人物と衝突する)ことがあります。中小零細企業は会計能力が低いことが通常で、金融機関はそのこと自体は百も承知です。決算説明は会計能力の試験ではなく、金融機関の目的は会社の現状を知ることです。決算書自体はアウトソーシングして作成してもかまわないのです。

 

2 会計理論を離れて会社の現状を把握しておく

 

決算書(貸借対照表と損益計算書)から、直ちに自社の内容を説明できる経営者はまれです。金融機関は決算書という言語を解読し、その後に経営者に対して質問を投げかけ、その回答と決算書の乖離がないかを検討します。

自己流でもかまいませんので、次の事象については会計理論を離れて常日頃から現状を把握しておけば、会計知識がなくともほとんどの質問に答えることができると思います。

 

(1)販売状況

業種や業態によって異なるでしょうが、商品別(何が売れたか)、地域別(どこで売れたか)、得意先別(誰に対して売れたか)、季節別(いつ売れたか)に把握しておく必要があります。また、販売条件(主に代金の回収方法)も把握しておく必要があります。さらに、同業他社と比較しての自社の特性を把握しておく必要があります。

 

(2)粗利益の把握

上記(1)に伴わせて把握しておいてください。

 

(3)在庫の状況

在庫の推移は決算書の諸数値に重大な影響を及ぼします。また、経営者が把握している在庫と会計的な在庫が異なることがあります。しかし、経営者が把握している在庫が確かなものであれば、会計的な在庫の合理性は確認できます。

 

(4)設備投資の推移

在庫同様、設備投資は決算書の諸数値に重大な影響を及ぼします。また、経営者が把握している設備状況と会計的な設備の処理が異なることがあります。しかし、経営者が把握している設備の状況が確かなものであれば、設備の会計処理についての合理性は確認できます。

 

(5)諸経費の発生状況

以外に把握できていません。多くの経営者が粗利を稼ぐことしか念頭になく、諸経費については無頓着あるいは闇雲に削減する傾向にあります。人件費は当然として、運賃、交通費、家賃、リース料などは諸経費の中でも多額に発生することがある項目です。これを把握するには、日々の伝票や領収書をこまめにチェックするほかありません。分量が多い場合は、試算表などを手がかりに総額を把握し、重要な個別の支出については関連資料を確認することです。

 

(6)資金の状況

(1)から(5)の結果として、資金の状況を把握しておく必要があります。

 

(7)会社と経営者個人間(グループ会社)の資金の動き

中小零細企業の場合少なからず発生します。また、経営者のプライバシーにもかかわります(経営者しか事情を知らない)ので経理担当者が説明に苦慮します。特に、多額に発生している場合は経営者自らが説明するしかありません。

 

3 質問する人物(マニュアル人間)への対処

 

質問する人物の能力や経験が、決算説明がスムーズに運ぶか否かを左右することがあります。通常、会計知識の乏しい経営者に説明を求める場合には、決算書から把握された会計的な結果を一般化して質問しなければなりません。しかし、それができない質問者が少なからずいます。その際は、「意味がわかりません」とはっきりと告げるのが賢明です。後日、経理担当者や公認会計士(税理士)に回答してもらうことです。

なお、金融機関は大組織です。常識的には不要な資料や説明も、内部のマニュアルが存在しているがために提供しなければならない場合があります。ここは、「郷に入りては・・・・」と考えなければなりません。

 

4 損益と資金繰り(現金収支)が相違することの理解

 

決算書が表示する損益と資金繰りは一致しないことが通常ですが、やはり経営者の関心事は資金繰りでしょう。そこで、資金繰りについては常に自身で把握しておき、損益との違いについて公認会計士(税理士)や経理担当者に資金繰りと関連させて説明を受けておく必要があります。

 

5 決算対策

 

少しでも会社の内容をよく見せたいと考えるのは人情です。しかし、会計(決算書)は、会社の事業内容をありのままに表現するための技術であって、会社の内容を意図的によく見せるためのものではないことを十分認識しておく必要があります。(意図的によく見せたことが、一目瞭然に判明する仕組みを会計は有しています。)

決算書には知られたくない出来事も何らかの形で現れます。以下は、経営者が知られたくない出来事の典型ではないでしょうか。

 

(1)主要得意先の倒産

(2)取引先との取引条件の悪化

(3)不良在庫の発生

(4)設備投資の失敗

(5)主要仕入先の倒産

(6)仕入代金の支払保留

(7)租税公課の滞納

(8)賠償金の支払い

(9)私的出費の発生

(10)取引先への資金援助

(11)金融商品での損失発生

(12)高利での資金調達

 

以上が極めて少額の場合はともかくとして、それ相応の金額である場合は決算書を通して必ず表面化してしまいます。そこで大切となるのは、まずは金額や発生の事実関係をうやむやにしないことです。そして、会社経営に対する影響額と解決策を説明することです。

なお、会計処理には一つの事実関係について複数の方法が存在することがあります。その場合は、会社にとってできる限り有利な方法を選択することは当然のことです。公認会計士(税理士)や経理担当者と入念な打ち合わせが必要です。

 

《経理担当者は不都合を隠してくれるだろう(経理担当者は経営者の意思とは反対の決算書を作成する)》

多くの経営者は、経理担当者に特別な指示をしなくても会社に不都合なこと(上記(1)〜(12)など)は隠してくれると考えてしまいます。しかし、それは間違いです。経理担当者は指示がなければ「事実ありのままの決算書」を作成します。不都合なことがある場合には、経営者自らが経理業務を行う、あるいは経理担当者を直属扱いにしておくくらいの慎重さが必要です。

経理業務は治外法権です。諸法令に従った処理が要求されます。なにもかも、経営者の色に染めることはできません。

 

6 代理人との打ち合わせ

 

決算説明を公認会計士(税理士)や経理担当者に任せることは決して間違いではありません。しかし、代理人は会社(経営者)としての見解を表明しなければなりません。特に、上記5の出来事がある場合は、経営者との入念な打ち合わせなくして有意義な決算説明はできません。

会計の世界に「黙秘権」は存在しません。黙ってしまった(説明できなくなった)時点で敗北(融資は受けられない)が確定します。

 

《経理担当者の資質》

伝票の起票から試算表、決算、申告は当然として、「正しい決算書」からしてして金融機関が自社をどのように評価するかを把握できる人でなければなりません。当然、金融機関の評価が不可となる場合には、経営者にタイムリーな報告ができなければなりません。しかし、現実にはこのような経理担当者は極めてまれで(注)、日々の伝票起票に追われ、「会社が出すべき利益やそのための対策など」には、まったくといってよいほど無頓着です。やはり、外部専門家(公認会計士や税理士)のサポートが必要となります。

(注)これは、経理の道に進んだきっかけに原因があると思います。ほとんどの企業で、経理部門(管理部門)は、利益を生まない部門と蔑まれる不人気部署です。経理部門に配属されて直ちに退職する者も、決してめずらしくはありません。つまり、好き好んで経理の道へ進んだ者などあまりいないということです。経理担当者は、社内で肩身の狭い思いをしていることが通常で、本来の経理部門としての役割、つまり、他部門への有意義な情報提供をしていません(させてもらえません)。しかし、成功した多くの経営者は数字の大切さを強調しています。ときには、経理担当者に経理的観点からの経営状態をたずねてみてください。案外、鋭い発言をするかもしれません。

 

《不良経理担当者》

経理担当者のほぼ100%は大変真面目で、正しい決算書を作成したいと考えています(注)。しかし、なかには不良経理担当者もいますので注意が必要です。一般的に不良経理担当者は功名心・虚栄心が強く、不都合を経営者に隠す、失敗の責任を転嫁する傾向にあります。定期的に、経理担当者以外の者(公認会計士や税理士など)と経理作業の状況をチェックしておく必要があります。

(注)大手企業の一部で粉飾決算が行われていることがありますが、経理担当者が率先して粉飾決算をしているのはまれだと思います。

 

 

≪資金の使途≫

 

ほとんどの融資は、資金の使途を特定して行われます。しかし、現実にはこれが守れないことがあります。「資金使途違反は契約違反」であり、以後の金融機関との関係は相当悪化することを覚悟しなければなりません。以下は、資金使途違反の典型ですが、いずれも決算書にその事実が如実に現れます。

資金使途違反は、経営者としての「禁じ手」のひとつと考えなければなりません。

 

1 設備資金を運転資金に使う

 

「設備資金のほうが低利で返済期間も長いので」は、ごもっともです。当然ですが、決算書に設備関連の勘定科目(建物、機械など)が表示されません。

設備資金を融資する場合の審査は大変厳しく、金融機関の審査担当者が、設備の納入に立ち会う、事後的に設備を視察しに来ることもあります。

 

2 転貸(経営者の個人出費に使う、知人や取引先を助ける)

 

「早く住宅ローンを返済したくて」、「株で失敗したので」、「知り合いに泣きつかれて」は、ごもっともです。しかし、決算書に、貸付金、仮払金など、玉虫色の勘定科目が多額に計上され、金融機関は「その回収可能性」に大いなる疑念を抱きます。

 

 

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