(内容)2013年6月14日現在

 

 

別会社の設立(複数の名義を使い分ける)

 

「別会社」を設立したいという相談をよく受けます。

 

「別会社」とは、すでに活動している「既存会社」とは別の会社のことです。別会社は既存会社とは別の名義(商号、社名)で活動しますので、第三者には両会社は全く関係がないように見えます。

 

別会社を設立する目的は様々です。

 

○営業地域や商品ごとに会社を分ける(独立採算の徹底)

○会社ごとに従業員の処遇を変える(会社単位での処遇の統一)

○節税対策(利益分散=低い法人税率、交際費枠の活用など)

 

★名義(商号、社名)が「もうひとつ」必要!

 

ここでは別会社を設立して名義を「もうひとつ」得るという場合を説明いたします。名義がもうひとつ必要なのは既存会社の社名では取引上不都合があるからです。

 

わが国では会社を自由に設立することができます(特定業種の会社は許認可などが必要)。また、一人の人物が複数の会社の株主や役員になって、同時にその複数の会社を支配することもできます。

 

◆別会社の役員(取締役と監査役)を誰にするか?

既存会社と別会社の社名が全く違っていても、役員が同じであれば、第三者には両会社が実質的には同一であることを容易に判明します。役員の顔ぶれは法務局で誰でも簡単に調べることができるからです。

そこで、「別会社の役員になってくれそうな人物はいるのか(役員としての責任を負えるのか)?」「その人物は命令に従うのか(意のままに動くのか)?」が問題となるのです。

 

◆別会社の所在地をどこにするか?

これも役員と同じく、既存会社と所在地が同じでは意味がありません。

なお、会社の所在地というからには相応の実体がなければなりません。「看板」「電話」「留守番」「応接場所」は当然のことです。

 

◆既存会社と別会社の「財布」は別々

当然です。決算も税務申告も別々です。「連結(決算、納税)すればいいんでしょ?」「連結すれば低コストで済む!」「会計ソフトで簡単に!」、は甘いです。

 

◆既存会社と別会社の取引に注意(税務上問題になるケースが多い)

既存会社と別会社の事実上の経営者が同一であれば、両社間の取引を都合のよいように行い、結果として税負担を少なくすることもできます。当然、税務署は黙ってはいません。

 

◆別会社設立に伴う既存会社から別会社への従業員の転籍や出向

◆別会社設立に伴う既存会社から別会社への事業用資産(備品や車両など)の売却

これも様々な問題を生じさせます。

 

別会社は有効に活用すれば多大なメリットがありますが、活用を誤ると(使いこなせなければ)、「信用を失う(不信感を抱かれる)」「事務作業が増大する」「税務署に目を付けられる」という結果だけになってしまうこともあります。ですから、別会社の設立にあたっては事前に十分な検討が必要です。

 

 

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