(内容)2013年5月2日現在

 

 

資本金を使う

 

資本金は使うものなのです!

 

「会社は資本金の額に相当する現金(預金)を常に保有していなければならない」

 

このように考えている人が非常に多いですが、とんでもない誤解です。資本金は会社の活動のために使うのです。資本金はそのために株主から出資してもらっているのです。株主は出資した資本金を使った(運用した)結果としての配当を望んでいるのです。使わないのであれば資本金はいらないのです!

 

かといって、資本金は闇雲に使えばよいのではありません。会社の活動に必要な、設備投資、仕入代金や諸経費の支払いに効率よく使わなければなりません。そして、使った額以上のリターンを得なければなりません。不要なこと(収益を生まないこと)に資本金を使ってしまうと、いずれは資金不足に陥ることは説明するまでもありません。

 

★貸借対照表の資本金は変動しない

これが資本金というものを難解にしている原因のひとつです。資本金は株主から「出資された金額」という意味です。資本金が増えるのは「増資」という追加出資があった場合です(法務局で登記をする必要があります)。また、資本金が減るのは「減資」という払戻しの手続を経た場合です(法務局で登記をする必要があります)。

 

★赤字でも資本金は減らない

上記のとおり資本金が減るのは減資の場合です。赤字になっても資本金は減りません。ただし、会社設立以降通算して赤字(収益−費用=利益がマイナス)の場合、貸借対照表の「資産−負債」である「純資産(資本金+累積利益=資本)」は減ります。

 

★黒字でも資本金は増えない

ただし、「純資産(資本金+累積利益=資本)」は増えます。

 

 

純資産

 

会社の財産は、資本金ではなく純資産で考えなければなりません。資本金は株主から出資があったという「過去の事実」にすぎず、資本金相当額の財産(現金や預金など)を会社が保有しているということではないからです。純資産の「純」は、資産−負債の差引きであるという意味です。会計(複式簿記)では、財産をプラス(資産)とマイナス(負債)で捉えます。

 

会社の設立当初は純資産と資本金は一致します。設立当初は、出資された資本金相当額の現金という資産しかありません。ですから、資産=純資産=資本金となります。会社が活動するにつれてこの関係は様々に変化してゆきます。

 

(例1)純資産が増えているパターン

資産60=純資産60(資本金50)

資産100−負債40=純資産60(資本金50)

資産110−負債50=純資産60(資本金50)

 

(例2)純資産は不変のパターン

資産50=純資産50(資本金50)

資産100−負債50=純資産50(資本金50)

資産90−負債40=純資産50(資本金50)

 

(例3)純資産が減っているパターン

資産40=純資産40(資本金50)

資産100−負債60=純資産40(資本金50)

資産90−負債50=純資産40(資本金50)

 

上記の例で純資産を変動させた原因は、その期間の「利益」(収益−費用)にほかなりません。ある期間に利益が生じているということは、その期間に純資産が増加していることにほかなりません(利益がマイナスの場合には純資産が減っている)。

 

資産・・・現金および現金になるもの(売掛金=未回収の売上代金、商品=販売すれば現金になる、土地や有価証券=換金できる)

 

負債・・・現金で支払うもの(借入金、買掛金=未払いの仕入代金)

 

こう考えれば、「純資産とは現金そのもの」といっても抵抗はないでしょう。そして、常に「収益(売上)>費用(仕入代金や諸費用)」となるように行動していれば、純資産(資産と負債の差額)が増え続けることをご理解いただけると思います。

 

「純資産は増え続けなければならない(少なくとも減らしてはいけない)」

「純資産がゼロになれば倒産」

 

これでご理解いただけたと思います。

 

 

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