2ヶ所以上の会社から給料をもらっている
2007年11月17日現在
2ヶ所以上から給料をもらっている人の場合、そのうちの一つを「主たる給与」とし、残りは「従たる給与」としなければなりません。年末調整は「主たる給与」についてしか受けることができません。
「この区分はどうするのか?」ということですが、一般的には「主たる給与」とは、いわゆる本業の給料であり最も勤務時間が長く給料の金額も多い会社からの給料ということになります。
そして、税金の手続上大切なのは、「主たる給与」をもらう会社に「扶養控除等申告書」を提出しておくということです。
(1)2ヶ所以上から給料をもらっている人は自身で確定申告をしなければならない
主たる給与についてしか税額の精算(年末調整)ができていないことから、残る分(従たる給与)を主たる給与と合計して確定申告をしなければならないということです。(主たる給与について天引きされた所得税は、最終的な所得税額から差し引くことができます。)
(2)主たる給与と従たる給与の毎月の源泉徴収での違い
「主たる給与」の毎月の源泉徴収は源泉徴収税額表の「甲欄」で、「従たる給与」は「乙欄」で行われます。
具体例で計算して見ましょう。
●主たる給与の月額が8万円(社会保険料はなし、配偶者や扶養親族はなしとします)
甲欄ですので源泉徴収額はゼロとなります。
●従たる給与の月額が8万円
乙欄ですので源泉徴収額は2,400円となります(8万円×3%)。
月額の給料が同じでも従たる給与のほうが税額は多くなります。この理由は次のとおりです。
わが国の所得税はある人の一年間のすべての所得を合計して課税します。ですから、上記の例の人は2ヶ所からの給料を合計すれば課税されることになります。
月額の給料が88,000円以上(年額では103万円を超える)になれば課税されることはご存知ですよね?
ちなみに、この人が8万円+8万円=16万円を1ヶ所からもらっている場合には、毎月の税額は3,270円になります(社会保険料はなし、配偶者や扶養親族はなしとします)。
源泉徴収税額表の乙欄は2ヶ所以上から給料をもらっている人の毎月の源泉徴収税額が過少にならないようにする(確定申告で多額の納税をしなくて済むようにする)ための手段にほかなりません。
■年度途中で転職した人の年末調整
一見、2ヶ所以上から給料をもらっている人と同じように思えるかもしれません。しかし、2ヶ所以上から給料をもらっている人が「掛け持ち」であるのに対して、転職した人は一定時点では1ヶ所でしか働いていません。ですから、転職した人の源泉徴収は転職の前後とも「甲欄」で、年末に在籍する会社で退職した会社の給料も合計して年末調整をすることになります(前職分の源泉徴収票を提出します)。
前職の給料を現在の会社に知らせない人がいます。その場合には自身で確定申告しなければなりません。そして、翌年の住民税の通知で前職分の給料が会社に知られてしまいます。
なお、確定申告しない場合には、いずれ必ず税務署にばれてしまいます。
■年度途中で退職してから就職していない場合
その年に在籍したすべての会社の給料を合計して、自身で確定申告しなければなりません。年末調整をしていないため税額の精算ができていないからです。
徹底解説!「給料の税金」