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1.先発企業の妨害
どの業界も、まだまだ保守勢力の力は絶大です(資金は枯渇していますが、口だけは達者で
す)。新興企業は、彼らの激しい妨害を覚悟しなければなりません。「うわさ」が妨害の一般的 方法です。特定の地域や業界で活動ができないようにされることもあります。
しかし、忘れてはならないのは、商品やサービスの評価を決め、それを選択するのは「お客
様」であるということです。同業者の顔色ばかりをうかがっている必要はないのではないでしょう か。
2.あいさつ回り
起業当初、あいさつ回りするのは当然です。しかし、これも度を越してはいけません。相手によ
ってはおっくうがることがあり、せっかくの営業活動が逆効果となってしまいます。また、相手に よっては起業したことを否定的に考える人もいます。そうなると、せっかくの決心に水を差しか ねません。
何よりも大切なのは、末永い付き合いです。最初だけ威勢よくあいさつしておき、その後は年
賀状も出さないようでは、人脈は細る一方です。
3.仲間割れ
よくあることです。創業当初、夢を語り、成功を誓い合った仲間と、意見が対立することがあり
ます。今一度、原点に戻り、「必要な対立」、「一方を排除しなければならない対立」を区別しな ければなりません。「必要な対立」からは新たな芽が出ますが、「一方を排除しなければならな い対立」を放置しておくと企業は滅びます。
4.資金の枯渇
当然ありえます。資金が枯渇した際大切なのは、「失敗を素直に認める」ということです。誰か
に資金融通をお願いするしかありません。融通の方法としては、「融資」、「増資」のみならず、 「経費削減」や「支払い繰り延べ」があります。「経費削減」や「支払い繰り延べ」には、協力者 の「痛み」がともないます。「今まで儲けさせてやったではないか」とか「将来的には」という姿勢 でどうにもなりません。資金が枯渇すれば、今までは罵声を浴びせていた取引先や従業員との 立場が逆転します。接し方を変えなければなりません。現状と近未来を客観的に分析し、それ を伝え、協力してもらうしかありません。ピンチ脱出と引き換えに、信用を失ってしまうことほど 恐ろしいことはありません。
5.スランプ
創業当初は、サラリーマン社会からの開放感と、これからの期待感から、楽しい起業家人生が
続きます。しかし、業績も伸び悩み、新たなアイデアも生まれてこなくなると、不安や焦りが襲っ てきます。これは、どの起業家も経験したことです。
事業で大成功するのはほんの一握りです。有名になることや規模を拡大することだけを、目標
とする必要はないのではないでしょうか。
6.見切り千両
事業に失敗はつき物です。事業に失敗した場合、手持ち資金の枯渇のみならず、多額の借金
が残ることもあります。
再建に必要な資金は膨大です。それは、友人知人に「帰りの電車賃」を用立ててもらうのとは、
まったく桁が違います。無二の親友はおろか、親族でさえ助けてくれません(もう、助けることが できません)。
「見切り千両」も大切ではないでしょうか。
プロ野球選手や芸能人を目指して挫折するのと、事業家を夢見て挫折するのは、まったく結果
が違います。前者はほかの世界でゼロからスタートすればよいのですが(ある意味でよい思い 出や経験となります)、後者はマイナス(膨大な借金や信用失墜)からのスタートとなる場合が あるからです(最悪の場合、マイナスのまま人生を終わらなければなりません)。
確かに、事業で失敗した場合、自己破産という方法があるかもしれません。自己破産すれば
当初は法的諸制限がありますが、一定期間経過すれば制限はなくなります。しかし、金融機関 のブラックリスト、そしてなりよりも一円も回収できずに涙を呑んだ一般債権者の記憶からは永 久に消えることがないようです。まさに、「法律は許しても世間は許さない」です。
7.サラリーマン
リストラによる人員整理の惨状が話題となっていますが、それでも、サラリーマンは気楽な稼業
です。法律で保護されているからです。会社が倒産しても失業保険が、会社によっては高額な 退職金がもらえるからです。サラリーマンには投資も必要ありませんし、資金繰りの心配もあり ません。よほどギャンブルにでも狂わない限り、金銭的なことで人生を棒に振ることはありませ ん。
よい学校を卒業して、よい会社に入社する。
わが国においては、これが人生の鉄則でしょう。世の中も、これを前提に動いています。
起業は、死ぬ覚悟がないとできないのではないでしょうか(あるいは、もともと生まれてこなかっ
たと考える)。
起業家のほとんどが、「大企業のサラリーマン以下」の人生しか歩むことができません。
わが国の中小零細企業の大半が、大企業の下請け的存在です。下請けである以上、たとえ経
営者といえども大企業のサラリーマン以下であるのは当然です。
8.得意先の件数
ほとんどの場合、起業しても収入は安定しません。そんなことから、特定少数の得意先に依存
する必要が出てきます。得意先数を絞り込むか増やすかについては、賛否両論があると思い ます。その際大切なのは、得意先の方針です。「協力業者(対等な取引)」か「下請け業者(支 配下入り、最悪の場合は調整弁)」か、得意先の考え方によって、起業家人生が大きく異なっ てきます。慎重に見極める必要があるのではないでしょうか。
9.ノーコスト経営
「SOHO」、「在宅」という言葉があります。事業においては、無駄なコストはゼロにしなければ
なりません。しかし、必要なコストまで惜しんでしまうと、やがては取り残されてしまいます。失敗 怖さに出費を惜しむのは禁物です。
10.収支と損益の違い
「資金を使い果たしたのに課税されるなんてとんでもない話だ」と、起業当初の人が憤慨してい
ることがあります。
事業に関する税金は「損益に対して課税されます」。「損益」は、収入や支出の時点以外で、
「収益」と「費用」を捉えます。
入金がまだであっても入金が確実な場合は「収益」、支出があってもその支出の効果が長期
間に及ぶ場合は「費用」とはなりません。
当然、収支と損益に違いがあります。収支はマイナス(資金繰りは苦しい)で損益はプラス(課
税される)もありえます。
11.成功談(慢心)・失敗談(萎縮)
一般に、成功談は動機付けにはなるが慢心に、失敗談はためにはなるが萎縮につながりま
す。大切なのは、自身で考え行動することではないでしょうか。所詮、成功談も失敗談も他人 事に過ぎないのですから。 ![]() |