平成28年分(2017年3月申告)

所得税確定申告情報(4/9)

 

 

≪不動産所得≫

 

一時所得と雑所得はこちら

 

1 不動産所得の概略

 

不動産所得とは、不動産、不動産の上に存する権利(地上権、永小作権など)、船舶、航空機の貸付けによる所得です。不動産所得の金額は、事業所得同様に、「総収入金額−必要経費−青色申告特別控除額(青色申告を申請している事業者に限る)」として計算します。しかし、不動産所得の計算においては、事業所得と異なる独自の取り扱いがあります。

 

不動産所得の計算は事業所得と比べて収入や必要経費の件数が少ないことから簡単で、記帳も1年分をまとめてできるかもしれません。しかし、個々の収入や必要経費の金額が大きいことが通常であり、その処理に当っての判断次第で税額が大きく変わります。ですから、不動産所得のある人は常日頃から多額な入出金の税務上の扱いついて注意しておく必要があります。

 

不動産を買えば節税になる?

●不動産所得の赤字は他の所得(給与所得や事業所得など)と損益通算(差し引き)することができる。

不動産所得の計算方法、例えば必要経費としての減価償却の計算方法次第では不動産所得が赤字(損失)になる場合があります。このような現象が一時期には現れるかもしれませんが長期間は続きません。もし、長期間続くのでしたら本当に損が出ていて財産が擦り減っているということです。なお、悪質な業者が本当は不動産所得にならないような不動産の購入をすすめ、無理やり不動産所得の赤字を発生させるような方法を提案してくることもありますのでご注意ください(別荘を賃貸しているように装うなど)。

●相続税・贈与税の節税対策と混同している。

相続税・贈与税において現金(預貯金)は額面どおりに課税されますが、不動産は購入価額より低く課税されることがほとんどです。土地は一般的には国税庁が算定する路線価で評価して課税されますが、この路線価は実際の取引価格よりも低く設定されています。建物は固定資産税評価額で評価されますが、これも現実の取引価格よりも低いことが普通です。ですから、現金を不動産に変えて贈与する、あるいは相続を迎えるほうが税負担は軽くなります。これを所得税の節税と混同している人がいます。不動産を買えば現金は減りますが直ちに所得税の節税にはつながらないのです。

【不動産賃貸業はサービス業です!】不動産賃貸業で成功するには優良な入居者(安定収入がありマナーもよい)の確保が必要不可欠です。そのためには、賃貸物件の立地条件や構造が良好であるだけでなく、入居者に快適な環境を提供するという「サービス精神」と「サービス提供のノウハウ」が何よりも大切です。節税のためだけに不動産を購入しても財産を擦り減らすだけです。やる気のない業者が儲かるはずがないからです。「私は家主だ、大家だ、オーナーだ。キミに貸してやっているんだ!」という態度では消費者の要求が日増しに高まる昨今では優良な入居者は絶対に集まらないでしょう。不動産賃貸業はホテルと同じで年中無休の24時間営業という大変厳しいサービス業なのです。

 

賃貸住宅経営をすすめられたら

(そんなに相続税を納税するのが嫌ですか?)

平成27年(2015年)1月から相続税が増税されたその対策として、賃貸住宅経営をすすめる広告が日増しに目立つようになってきました。財産を現金や更地で持っているよりも、賃貸住宅経営を始めると財産の評価額が下がるからです(相続税は故人の遺産額に応じて課税され、遺産額が多いほど税率が上がります。)。

広告は大変魅力的で夢があります。デザインも最高です。しかも、広告主のほとんどが大手有名住宅メーカーであることから、つい信用して見入ってしまいます。日常の雑事や仕事での不平・不満、そして将来に対する不安を忘れさせてくれます。夢の家賃収入での暮らし・・・

●借金をしてまでは・・・

この賃貸住宅経営、借金をしてまでするものではありません。賃貸住宅を建設する遊休土地を持っている人はごろごろしていると思います。しかし、最低でも3000万円以上はする賃貸住宅の建設費用を手持ちの現金で支払える人はごく少数です。そこで業者は「提携ローン」を用意しているのです。また、緻密な収支シミュレーションを示してきます。しかも、相手は大手有名住宅メーカーです。だから、「ころり!」と行く人が多いのです。

今後は人口が減少します、こんな時代に賃貸住宅経営が成功するはずがありません。賃貸住宅が供給過剰となるのは目に見えています。新築当初は入居者が殺到するでしょうが、数年経過すれば見向きもされなくなります。家賃を下げなければ入居者の確保は難しいでしょう。

賃貸住宅経営による相続税の節税対策は、相続税は減るかもしれませんが、財産も減らしてしまう可能性もあるのです。最悪の場合には、収益を生まず換金もできない物件が残ってしまいます。借金をしている場合には返済負担だけが残ります。

「余裕資金で夢を買う」、それが賃貸住宅経営の基本なのです。「入居者がない場合には孫たちが大きくなったら住めばよい」、それくらいの余裕が必要です。

●そんなに相続税を納税するのが嫌ですか?

相続税対策に躍起になっている人の中には相続税を納税することを異常なまでに拒絶する人がいます。

相続税の最高税率は55%です。給料や事業などの儲けに課税される所得税の最高税率は45%で、さらに住民税(地方税)10%(所得に関わらず一律)が上乗せされ合計で55%となります。相続税には地方税がありませんので、相続税も所得税も国税・地方税合計しての最高税率は同じということになります。

相続税の最高税率が55%といっても、「各法定相続人」が取得する遺産の額が6億円を超える場合です。例えば、相続人が妻と子供2人である場合、遺産総額は24億円です(妻12億円、子は各6億円として)。ここまでの人はそんなにいないと思います。相続税対策に躍起になっている人の多くは税率20から30%の人だと思います。この税率は、年収1000万円は軽く超えるであろう大手企業の管理職の給料に対する税率です。そう考えれば、決して高くはないと思います。恐れる必要はないのです。

 

無償で節税ノウハウを知りたい! 

大変危険な考えです。そのような期待は絶対に抱かないほうがいいです。

冷静に考えてみてください。他人が私的な利益を得るための手伝いを無償でする者(税理士など)がいるはずありません。本当に有効な節税ノウハウを提供してくれる場合には必ずそれ相応の見返りを要求してきます。その見返りは金銭での報酬である場合だけでなく、その者が提携している(報酬を得ている)不動産会社や金融機関との取引の依頼(半強制的?)であることもあります。

市販の節税本、無料セミナー、ネットでの情報提供は節税ノウハウの「入り口」に過ぎないとお考えください。入り口を通れば、そこは資本主義社会の論理のみで動く世界なのです。

 

《不動産所得か?事業所得か?》

両者の区分は役務提供(サービス提供)の有無によります。例えば、駐車場経営で場所のみを貸付けている場合には不動産所得、場所の貸付けに加えて管理人を置くなどして車両の管理をしている場合には事業所得となります。不動産所得か事業所得のどちらになるかによって、所得計算の扱いが異なってきます。

 

《不動産所得の収入の名義人》

不動産所得はその不動産の名義人(法律上の所有者)に帰属します。たとえば、賃料の集金をする人と不動産の名義人が異なっている場合には、外形上は集金している人の収入であるように見えても(賃借している人はそう信じていても)、不動産所得は不動産の名義人が申告しなければなりません。ただし、名義人が集金している人に一定の手数料などを支払っている場合には、その手数料などが集金人の所得となります(名義人にとっては必要経費となります)。

 

《一時的に「入居者ゼロ」の場合の不動産所得》

このような場合でも申告しておくことをおすすめいたします。なぜならば、不動産所得の収入がゼロであっても、必要経費は認められるからです。ただし、物件の維持管理と入居者の募集活動を続けている場合に限られます。当然、不動産所得はマイナスとなり、ほかに所得がある場合にはその所得から差し引けます(損益通算)。また、損益通算後も損失となる場合には、青色申告ならばその損失を翌年以降に繰越せます。なお、土地を取得するための借入金利息については、他の所得との損益通算について一定の制限があります。

 

《自ら不動産管理会社を設立する》

不動産のオーナーがその物件の管理(入居者の募集、家賃の集金、維持修繕など)のみを目的として、自らが代表者である会社を設立することがあります。この場合に問題となるのはその会社が受け取る管理料です。会社設立後、不動産の所有者は会社から役員報酬(財源は管理料)を受け取ることにより自らの所得を圧縮できます。なぜならば、会社設立後は個人の不動産所得の一部が管理料(必要経費)として会社に移転し、会社から給与所得控除という不動産所得にはなかった税金計算上の差引きが認められる役員報酬(給与所得)を受け取るからです。管理料が高ければ高いほどこの節税効果は高まります。当然、税務署は過渡の節税には黙ってはいません。管理料が適正であるかを厳格に検討します。

 

《会社で不動産を保有する》

会社で不動産を保有する場合には不動産からの収入は会社に帰属します。会社が不動産の所有者であるから当然です。一方、不動産の取得費用は当然として維持修繕費用も会社の負担となります。個人で不動産を保有してそこから収入を得る場合と最も違うことは、会社へ出資をしなければならないこと(不動産を取得するための資金が会社に必要)、会社からの成果分配として役員報酬(給与所得)を得るということです。この役員報酬に給与所得控除という不動産所得にはなかった税金計算上の差引きが認められることが、一般的には不動産を会社で保有する場合のメリットとされています。

 

《会社に一括借上げさせる》

自ら設立した会社に賃貸物件を「一括借上げ」させるという方式もあります。この場合には賃借人はその会社となり、不動産所得としての収入は会社が入居者から受け取った家賃からその会社の手数料を差し引いた金額となります。

 

2 収入の計算

 

(1)賃貸料を収入とする年

契約、慣習によって支払日の定められているものはその「支払日」、支払日の定められていないものはその「支払いを受けた日」、請求のあったときに支払うこととなっている場合には「請求日」に収入としなければなりません。

多くの場合、賃貸料の支払いは「翌月分を当月末までに」や「当月分を当月の初日」と決められていることからすれば、1年間を通して賃貸しているならば、入金の有無にかかわらず12ヵ月分の賃貸料が収入になります。なお、1年以内の期間の賃貸料については、継続的な帳簿記録があるならば、「支払日」「支払いを受けた日」「請求日」にかかわらず、貸付期間に応じた賃貸料を収入とすることができます。

 

(2)権利金、名義書換料、更新料 

貸付資産の「引渡しの日」「引渡しの効力が発生した日」の収入とします。

 

(3)返還を要しない敷金や保証金 

「貸付期間にかかわりなく返還を要しないもの」は貸付資産を「引渡したとき」(引渡しの効力が生じたとき)、「貸付期間の経過に応じて返還を要しなくなるもの」は「返還を要しなくなった日」、「貸付期間の終了時に返還を要しなくなるもの」については「終了時」に収入とします。

 

《不動産収入は税務署に把握されやすい》

不動産所得の収入は税務署に把握されやすい仕組みとなっています。入居者がそこで事業を行っている場合には、自身がテナントとして入居している物件の賃貸人(家主)の氏名や住所、賃貸料・敷金・保証金などを税務署に報告する義務があるからです。

 

《一括借上げ》

昨今では物件を管理会社に賃貸して入居者の募集(契約)から日常の管理(集金や保守点検)までも任せるという、いわゆる「一括借上げ」の利用が増えてきています。この場合には賃借人はその管理会社となり、不動産所得としての収入は管理会社が入居者から受け取った家賃から管理会社の手数料を差し引いた金額となります。

 

《入居済み物件を購入した場合の敷金と保証金》

返還不要の額は引き継ぎません。なぜならば、返還不要額は前家主に収入として課税済みであるからです。

 

《自らがオーナー社長である会社に賃貸する場合の適正な家賃》

家賃は適正な額、つまり世間相場でなければなりません。「家賃>世間相場」であるならばその差額は会社からの役員報酬とされてしまいます。「会社に十分な利益があり会社としては節税したい」「個人の賃貸物件についての初期投資を早期に回収したい」。このような場合には不自然な家賃設定をしてしまいがちですのでご注意ください。

 

3 必要経費の計算

 

(1)事業所得との違い

事業所得では認められる次の必要経費が、「事業とは称するに至らない不動産の貸付け」(注)から生じる不動産所得について認められません。

●生計を一にする親族に対する支払対価(その親族が支払った諸経費など)

●青色専従者給与、事業専従者控除額(親族への給与の支払い)

●固定資産の損失

●貸倒損失

●貸倒引当金の繰入れ

●利子税

なお、「事業とは称するに至らない不動産の貸付け」であるか否かにかかわらず、不動産所得に損失が生じた場合、その損失のうち土地等を取得するために要した負債の利子に相当する金額の一定部分は他の所得と損益通算はできません。

(注)「事業とは称するに至らない不動産の貸付け」とは、社会通念によって判断することになりますが、国税庁の通達では次の要件を判断の目安としています。

●貸間、アパートなどについては、貸与することができる独立した室数がおおむね10以上であること

●独立家屋の貸付けについてはおおむね5棟以上であること

 

(2)物件の取得価額(減価償却)

物件の取得価額の決定は大変重要です。なぜならば、以後の大変長期にわたる減価償却の計算に影響を与えるからです。不動産所得の必要経費の大部分が減価償却費ですので、取得価額の決定は慎重にしなければなりません。

●土地と建物を一括して取得した場合

取得価額を土地と建物に区分しなければなりません。契約書にそれぞれの価格が明記されている場合にはそれに従いますが、明記されていない場合には時価などを手がかりにして自ら計算しなければなりません。当然、建物の取得価額が多いほど有利になります(減価償却費が多くなるので)。

●入居中の物件を取得した場合

売買価格は敷金や保証金を差し引いた金額となりますが、取得価額の計算ではこれらを加えた金額となります。資産と負債が同時に発生することから売買価格は差引計算となりますが、税務計算上は資産と負債を別々に計算します。

●付随費用の扱い

不動産業者の仲介手数料は取得価額に含めなければなりませんが、不動産取得税や登録免許税は取得価額に含めずに購入した年度の必要経費にすることができます。

●相続や贈与で取得した場合

被相続人や贈与者の取得価額を引き継ぎます。相続税や贈与税の計算で用いた時価ではありません。

●自宅を賃貸に転用した場合

取得価額から賃貸用に転用するまでの期間の減価償却相当額を差し引いた金額が取得価額となります。

 

(3)物件の修繕

定期的な取替え(蛍光灯、畳や襖など)、破損による修復(割れた窓ガラスの取替え、災害の復旧など)に関する費用はそれらが生じた年度の必要経費になります。一方、物件の価値を高める(利用期間が延びる、機能向上により家賃がアップするなど)工事、たとえばエレベーターの新設、防犯カメラの設置などの場合には減価償却の対象となります(複数の年度に費用配分しなければなりません)。

 

(4)物件の維持費用

固定資産税、事業税、印紙(入居者との契約時に必要)、火災・地震保険料、消耗品(蛍光灯など)の取替費用など、細かい出費もこまめに集計しておくことです。

 

(5)管理業者への委託

いわゆる管理料が必要経費となります。一括借上げにしている場合には管理料は入居者の家賃から差し引かれておりますので発生しませんが、上記(1)から(4)は発生します(少額な修繕費用は一括借上げしている業者負担になる場合もあります)。

 

《不動産を取得した日》

不動産を取得した日が何時であるかは非常に重要です。なぜならば、減価償却を開始できる時期に関連してくるからです。既存の賃貸物件(マンション一棟など)の場合には引渡しを受けた日、自ら発注した新築物件の場合には完成時(通常は完成=引渡し)となります。なお、この日付は登記や契約書の日付とは必ずしも一致しません。売主や物件の建築を請負った業者がこの日付について「我田引水」の指示をしてくる場合があります(いずれも自身の税金計算の都合であることが多い)。そのような指示には従わないことです。

なお、不動産を取得した日が減価償却を開始できる日になるわけではありません。減価償却は、「不動産の賃貸を開始した日」あるいは「入居者の募集を開始した日」からということになります。

 

《将来の売却に備えて不動産の売買契約書は大切に保存しておいてください》

現在保有している不動産を将来は売却する可能性も十分にあります。不動産を売却した際には「譲渡所得」となり所得税が課税されます。その計算は「売却収入−取得価額など」ですので、この算式において差し引かれる金額の計算において、建物については上記の減価償却の計算、土地については購入時の契約書に明記されていた売買価額が計算根拠となります。建物の取得価額は不動産所得の確定申告を続けていれば一目瞭然ですが、土地の取得価額については契約書か購入時の領収書しか手がかりがありません。売買契約書は大切に残しておいてください。

 

《借入金で物件を購入している場合》

借入金の金利を必要経費にすることができます。ただし、損失が発生する場合には他の所得との損益通算について一定の制限があります。

 

賃貸併用住宅(税務申告が大変!)

賃貸併用住宅という形態の建物を大手住宅メーカーが販売しています。文字通り、他人に貸す賃貸住宅と自分が住む住宅(自宅)が一緒になった建物です。賃貸併用住宅の最大のメリットは、建築費用が安いということだと思います。建物を併用すれば、基礎工事・柱・壁・屋根などを共用できるからです。

この賃貸併用住宅、確定申告は大変です。様々な経費を、賃貸住宅部分と自宅部分に分けなければならないからです。まずは、建築コストです。面積比で分けなければなりません。固定資産税も面積比です。水道光熱費(電気、ガス、水道)はメーターを分けていないと大変です。修繕費も、自宅・賃貸住宅・共通部分が見積書や請求書で明確に区分されていなければ大変です。

住宅借入金控除も併用住宅の場合は条件があります。

●よく考えてみれば・・・

 「賃貸併用住宅」と聞けば新しいもののように思えますが、このような形態の建物は昔からあります。3階建てのビルのワンフロア―に自身が住んで、他のフロワーは賃貸するというパターンです。また、いわゆる「間貸し(借り)」という住居形態も同じといえるでしょう。

●相続税も大変です

区分しての評価が必要になってきます。

★賃貸住宅が目の届く場所にある

賃貸住宅が目の届く場所になければ不安だという人が多いです。そのような人にとっては、賃貸併用住宅はうってつけです。入居者を四六時中監視することができるからです。しかし、できることなら、自宅と賃貸住宅は別棟にするのがよいと思います。税務申告が大変だからです。また、壁ひとつ隔てて隣が赤の他人という生活は、家主という優雅な身分とは程遠い状況だと思います。

 

4 不動産所得に関連する諸問題

 

不動産所得の計算は購入時の取得価額(以後の減価償却)、大規模な修繕、入居者の出入り(敷金と保証金)さえ正確に処理しておけば、そのほかは非常に簡単です(なによりもお金の出入りの件数が少ないです)。しかし、不動産所得のある人にはそれ以外に次のような税金に関する重大な問題が付きまといますので、正確な情報収集と適切な判断がしばしば求められることになります。

 

(1)不動産を取得した資金の出所(源泉)

賃貸用不動産を購入するには高額な資金が必要です。税務署が把握している、不動産を購入した人の過去の所得と財産形成の状況からして不自然さがある場合には、税務署は所得や相続・贈与の申告漏れについて密かに調査を開始します。

 

(2)消費税の申告と納税

不動産賃貸業の場合も、基準期間(2年前)における課税売上高が1000万円を超える場合には消費税の課税事業者となり、消費税の申告と納税が必要となります。納税する消費税は入居者から受け取った消費税から、諸経費を支払った際に上乗せして支払った消費税を差し引いた金額です。通常は受け取った金額のほうが圧倒的に多いでしょうが、賃貸物件を取得した年は支払った消費税のほうがはるかに多くなります(購入した建物の代金には多額の消費税が含まれています)。消費税の計算においては支払った消費税の計算をみなし計算することができる「簡易課税」が認められており、これが有利ならば選択すべきです。なお、賃貸物件が「住宅のみ」の場合には収入が1000万円を超えたとしても消費税の課税事業者にはなりません。

 

(3)固定資産税

当然のように課税されます。

 

(4)事業税

不動産賃貸業も地方税においては事業に該当し、都道府県に事業税を納税しなければなりません。

 

(5)譲渡所得

売却の際に課税される譲渡所得は、「何時売るか?」「誰に売るか?」「売却して得た資金を何に使うか?」によって大きく変わってくることが通常です。

 

(5)今後の相続(贈与)問題

不動産は相続税が課税される対象となる財産です。不動産の状況や貸付先によって相続税額は異なってきます。残された遺族が、相続税の納税に苦慮し挙句の果てには大切な不動産を「叩き売り」しなくて済むように生前に手配しておく必要があります。生前贈与は税負担が大きいといわれていますが、方法によっては(相続時精算課税など)負担が少なくて済む場合もあります。

 

 

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